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・こちらこそよろしくお願いします by 銀猫 (01/14 22: 59)
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10月も半ばを過ぎ、山が眠りにつく前のひと時、その一張羅を着て装う季節となりました。
都会でももう少しすると枯葉が踊るようになり、山々のような艶やかさはないものの、これもまた一種独特の風情が感られるように思います。 このような季節にちなみ、今回は「街」をモチーフにしたジャケットをもつジャズのアルバムをご紹介しましょう。 一枚目は、マイルス・デイビス(Miles Davis, tp)の『ウォーキン(Walikin')』。 1950年代の初頭、パリを訪れたマイルスは、フランスの代表的シャンソン歌手ジュリエット・グレコと出会い恋に落ちますが、それが元で麻薬に溺れるようになり、音楽的にも停滞した数年間を過ごします。 しかし、'53年、父親の農園にあったゲスト・ハウスに1週間篭って麻薬を克服した彼は、その後数々のセッションを重ねることにより徐々にスランプからも脱却していきました '54年に録音されたこの『ウォーキン(Walikin')』は、そんなマイルスの転回点となった一枚であり、ジャズの歴史においてもビ・バップからハード・バップへと時代が変わった記念碑的作品として知られています。 オリジナル・クインテットを結成し、有名なプレスティッジでのマラソン・セッションをはじめとする、ほかに例を見ないほどの多様多彩な作品により、単にジャズの世界にとどまらず、現代アートシーンに大きな影響を及ぼす存在へと飛翔する前夜のマイルスの姿を知るため、ぜひ聴いておきたいアルバムです。 二枚目は、レッド・ガーランド(Red Garland, p)の『グルーヴィ(Groovy)』。 P.チェンバース(b)、A.テイラー(ds)と組んだトリオとして、先にご紹介した『ア・ガーランド・オブ・レッド』に続いてリリースされたのがこの『グルーヴィ(Groovy)』で、数あるガーランド・トリオの中でも最も人気のある作品といってよいでしょう。 ガーランドのトレード・マークともいえる「ブロックコード+シングルトーン」による演奏は、シンプルでありながらジャズの魅力が凝縮されたものであり、このアルバムによってジャズに開眼させられたという人も多いはずです。 その「わかりやすさ」のため、もったいぶったマニアやジャーナリストからは「低俗」とのレッテルを貼られることも少なくないガーランドですが、そんな世評は一切無視してかまいません。 レーベル・タイトル・アーティスト名を「建物の壁への落書き」としてあしらったジャケット・デザインは、音楽的内容と相まってまさに"Groovy"そのもの。 右側のレンガに縦書きされた"Go Red Go"の文字もなかなかいい味を出しています。 さて、本日の最後、三枚目のアルバムは、ソニー・クラーク(Sonny Clark, p)の『クール・ストラッティン(Cool Struttin')』。 「アルバムジャケット」「モダン・ジャズ」という言葉を聞いてこの作品が反射的に頭に思い浮ぶという人が少なくないほど有名な作品です。 タイトルに使われている"Strut"という単語は「気取って歩く・気取った歩き方」といった意味なので、"Cool Struttin'"とは「イカした気取り歩き」ということになります。 アスファルトの上を颯爽と歩くスリットスカートの女性…しかもその「脚」の部分だけを写したところにこのカヴァーデザインの妙があるのではないでしょうか? さて、内容(音楽)についても少しご紹介しておくと、本作は、'57年に西海岸からニューヨークに移り、A.ライオンに見出されてブルーノートと契約したクラークが、『ダイヤル・S・フォー・ソニー』『ソニー・クラーク・トリオ』に続いて録音した3作目にあたります。 当時リーダーのクラークは26歳、メンバーの中で最も若いP.チェンバースは22歳、最年長のP.J.ジョーンズ(ds)でも32歳という、非常に若い面子による演奏ですが、溌剌とした輝きをもちながら非常に高いレベルの完成度が示されています。 もっとも、クラーク自身は4歳でピアノを始め、6歳の時にラジオ出演をし、31歳でこの世を去ってしまった早熟型のアーティストなので、彼にとっては円熟期のプレイといえるのかもしれません。
今回は、「魅惑のジャケット」シリーズの第6弾として、風景をデザインの中心にすえたアルバムをご紹介したいと思います。
ジャズ・レーベルの創始者というものは、ジャズに対する強い思い入れがあり、それが嵩じてレーベルを作ってしまったという人がほとんどなわけで、当然、そこからリリースされる作品にも、それぞれのカラーが自ずから出てくるようです。 これはアルバムジャケットのデザインについても当てはまり、各レーベルのアルバムをつらつらと眺めていると、色の使い方やモチーフなどに、独自の傾向といったようなものが見えてきます。 今テーマとしている風景に関して言えば、ジャズのアルバムジャケット全体からすればかなりマイナーなモチーフですが、プレスティッジ(Prestige)とヴァーヴ(Verve)の両レーベルには、風景をジャケットにあしらった作品が比較的よくみられます。 では、早速アルバム紹介に移りましょう。 一枚目は、帝王マイルス・デイビス(Miles Davis, tp)の『ザ・ニュー・マイルス・デイビス・クインテット(The New Miles Davis Quintet)』。 1955年に録音されたこのアルバムは、マイルスがJ.コルトレーン、R.ガーランド、P.チェンバーズ、P.J.ジョー・ジョーンズという錚々たるメンバーを集めて結成した「オリジナル・クインテット」による最初の作品です。 グループ結成直後ということもあり、このアルバムの主役はあくまでもマイルスで、他のメンバーはでしゃばることなくマイルスのサポート役に徹しているといった演奏ですが、それだけ一層、マイルスのリリカルなミュート・プレイの魅力が引き立っており、アルバム全体を流れるリラックスした雰囲気と相まって、「小川のマイルス」と呼ばれて根強い人気を誇る名盤となっています。 また、翌'56年にジャズ史全体を通じても他に例がないほどのパフォーマンスを示すグループの基礎となった作品として、その歴史的価値も高いといえるでしょう。 二名目のアルバムは、モダン・ジャズ・カルテット(Modern Jazz Quarte:M.J.Q.)の傑作『コンコルド(Concorde)』。 クラシック音楽、特にバッハに傾倒していたピアニストのジョン・ルイス(Jhon Lewis)が、ヴィブラフォン奏者のミルト・ジャクソン(Milt Jackson)とともに結成したM.J.Q.は、メンバー全員がスーツにネクタイというジャズメンらしくないきちんとした身だしなみをし、その演奏についても、ジャズの必須要素とされていたアドリブを排除し、計算されたアンサンブルの妙を聴かせるという、クラシックの室内楽を思わせる特異なものでした。 そのため、本国アメリカでは当初「バロック・ジャズ」と揶揄されましたが、クラシック音楽に対する親しみが強いヨーロッパで熱烈な支持を受けると、アメリカ人もその魅力に気付き、次第に高く評価されるようになったのです。 『ジャンゴ(Django)』と並ぶM.J.Q.の代表作であるこの『コンコルド』は、ピアノとヴィブラフォンという、一見たがいに干渉してしまいそうな2つの楽器に、全体の調和を保ちながらそれぞれの持ち味を発揮させるという離れ業が堪能できる作品だと思います。 さて、本日最後のアルバムは、ジョニー・グリフィン(Jhonny Griffin)の『ウェイ・アウト!(Way Out!)』です。 本来ならアルト・サックスを吹くべき小柄な体格だったにもかかわらず、「ジャズはテナーだ!」との強い思いからテナー・プレイヤーとなったことから、「リトル・ジャイアント」と呼ばれるグリフィン。 彼の魅力は、何といってもその心意気(?)が現れているかのような豪快かつスピーディな演奏にあるといってよいでしょう。 しかし、このアルバムでは、ケニー・ドリューの流れるようなピアノをバックに、豪快さはそのまま、それでいて気品すら感じさせる端正な演奏を繰り広げるグリフィンを聴くことができます。 シカゴにゆかりの深いアーティストの作品を並べたことは、シカゴ出身のグリフィン、およびベースのウィルバー・ウェアにとって何か特別な思い入れがあったのかもしれません。 いずれにせよ、ジョニー・グリフィンの最高傑作として数えられる一枚であり、さらにハードバップ・ジャズを語るときにも欠くことのできないアルバムです。
毎日暑い日が続いていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
ここ2回ほど、さわやかな音楽で涼んでいただこうとジャズ・ボッサをご紹介しましたが、今回は一転、「毒をもって毒を制す(?)」ということで「ホット」なジャケットをもつ名盤を取り上げることにしました。 もちろん、収録されているジャズもジャケットに劣らず「熱い」ので、体調を考えて聴いていただくことをおすすめします。 では、早速まいりましょう。 まずは、ソニー・ロリンズ(Sonny Rollins, ts)がベースとドラムスのみを従えた「ピアノレス・トリオ」により、ニューヨークのジャズ・クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」で1957年11月3日に行ったライブを収録した有名なアルバム、『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜(Night At The Village Vanguard)』。 ロリンズ初のライブ録音です。 絶頂期にあったロリンズが、霊感の赴くまま自由自在・縦横無尽に吹きまくる、いつ終わるともしれないアドリブ(インプロビゼーション)… これが本作最大の聴き所だとは思いますが、エルヴィン・ジョーンズはじめとするバックによる、緊張感の漲った熱いサポートも聴き応え十分です。 そのためでしょうか、ドライブのかかった演奏でいながら、どことなく落着いて聴くことのできる安心感もあわせもっています。 このプレイによりロリンズはテナーサックスの可能性を広げたともいわれ、J.コルトレーンとともに後世のテナーサックス・プレイヤーに多大な影響を与えることになった記念碑的演奏。 ハードではありますが、ある程度ジャズに親しんだ方にはぜひ聴いて頂きたいアルバムです。 続いて二枚目は、ホレス・シルヴァー(Horace Silver, p)の『ホレス・シルヴァー・トリオ(Horace Silver Trio)』。 シルヴァー自身がとるユニークなポーズについては、これが何を意味するのかは特に語られていないようです。 内容的には、シルヴァー初期のトリオ演奏を集めたアルバムで、ドラムスを担当しているのはアート・ブレイキー。 シルヴァー、ブレイキーは、これらの演奏を通じてハードバップ・ジャズの土壌を発酵させていき、すぐ後でジャズ・メッセンジャーズ(JM)を結成してハードバップの伝道に乗り出します。 なお、同じ写真で色が青のジャケットをもつアルバムが、『ホレス・シルヴァー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ(Horace Silver & the Jazz Messengers)』です。 JM以降、こと知名度に関してはブレイキーに凌駕されてしまうシルヴァーですが、この時期にはシルヴァーが主役の座にいたことがわかります。 さて、本日の最後はケニー・ドーハム(Kenny Dorham, tp)が1955年に吹き込んだ作品、『アフロ・キューバン(Afro-Cuban)』。 もともとは1955年3月に録音されたオクテット(8重奏)でのプレイ4曲を収めた同名の10インチ盤だったのですが、それに同じ年の1月のセクステットによる未発表演奏3曲が追加されたものが現在のCDです。 したがって、「アフロ・キューバン」な演奏は前半の4曲、残りはハードバップ全盛期のジャズと、2つのスタイルを1枚で楽しむことができるお徳盤といえるでしょう。 ただ、両スタイルに共通しているのは、今回のテーマである「熱さ」。 ドーハムは後にプレスティッジ・レーベルから『静かなるケニー(Quiet Kenny)』というアルバムを リリースしますが、それとよく対比される作品です。 |
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年齢:不惑といわれる歳になってしまいました(;_;) ジャズ以外の趣味はクラシック、映画、旅行、スキーなど。 「普通」の人たちにジャズの魅力をお伝えしたいと思っています。 by 銀猫 Entry
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・今月の1枚(3) −ビル・エヴァンス『ポートレイト・イン・ジャズ(Portrait in Jazz)』− ・ジャズ・スタンダードナンバー(16) −オール・オブ・ミー(All of Me)− ・ジャズ・スタンダードナンバー(15) −イット・クッド・ハプン・トゥ・ユー(It Could Happen to You)− ・魅惑のジャケット(7) −街− Fortune
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